
※ 経産省概算要求から抜粋
昨年までのVPP※1. 関連の補助金が、名前を変えてやってきました。
その名も、蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金
実証事業の内容は、以下の3種類に分かれています。
- 1.ダイナミックプライシングによる電動車の充電シフト実証事業 (通称:DP補助金)
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また、再生可能エネルギー発電等のアグリゲーション技術実証事業のうち、
- 2.再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業
- 3.分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業 (通称:DER補助金)
一般の方が参加できるのは、①のDP補助金と③のDER※2. 補助金です。
いずれも、蓄電池やV2Hを導入するというだけでは補助金の申請をすることはできません。
VPPの実証実験の計画に参加するという条件で、機器を導入するための助成が受けられます。
※1. VPP(Virtual Power Plant)=仮想発電所
たくさんの工場や家庭などにある分散されている太陽光や蓄電池などのエネルギーリソースを、高度なエネルギーマネジメント技術により束ね、遠隔・統合制御することで、
電力の需給バランス調整を行い「あたかも1つの大きな発電所(仮想発電所)のように機能させる仕組み」のこと
※2. DER(Distributed Energy Resources)=分散型エネルギー源

ここでは、「分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業 (通称:DER補助金)」について解説していきます!
日本はFIT制度からの自立をするために、住宅用や産業用の太陽光FIT価格を年々引き下げ、「2025年に運転開始する平均的な案件で売電価格が卸電力市場価格並み」を目指すことが明確化されました。
このため、住宅用太陽光発電のFIT価格は目下、10.3円/kWhを目指して進められるものと考えられます。
なお、FIT※3. 制度では、調達価格等が決定される認定時から、運転開始までの期間として、最大で1年間を運転開始期限として定めています。
そのため、2025年ではなく、2024年には10.3円/kWhのFIT価格になると想定されます。
この実証実験はこのFITに変わるFIP※4. を進めるための最終段階の実証実験になるといわれています。
※3. FIT(Feed In Terriff)=固定価格買取制度
※4. FIP(Feed In Premium)=変動する市場価格にプレミアム(補助額)を上乗せして買い取る制度