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V2Hという言葉を見聞きしたことはあるけど、具体的に何を指すかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
家庭に電気自動車がある場合、V2Hの導入により様々なメリットが得られます。
V2Hは蓄電池よりも簡単に導入することが出来ますが、一部の条件を満たす必要があるので、事前に詳細を把握しておくことが大切です。
そこで今回は、V2Hの概要やメリット・デメリット、V2H機器を選ぶポイントなどについて解説します。
各メーカーの特徴や費用についても比較していますので、電気を有効活用したい方はぜひ参考にしてください。
V2Hとは、
電気自動車に搭載されている蓄電池から家の中に電気を送るための装置
です。
自動車から家へを意味する「Vehicle to Home」がV2Hという名前の由来となっています。
電気自動車は燃費が良く二酸化炭素排出量も少ないため、環境に優しい移動手段として普及してきました。
V2Hが実用化されてからは、電気自動車は単なる移動手段だけでなく、大容量の蓄電池としても活用されています。
注意すべきポイントとして、
V2Hはあくまでも電気自動車から家の中に電気を送るための装置であり、蓄電機能は備わっていません。
電気自動車から取り出した直流はV2Hのパワコンによって交流に変換され、家庭内の分電盤へと供給されます。
重要なポイントは
「V2H自体に蓄電機能はついてない」
という点です。
簡単に言うとV2Hは、
電気自動車を家庭用蓄電池に変えることができるシステム
です。
では、家庭用蓄電池と、V2Hによって家庭用蓄電池としても使えるようになった電気自動車。
この2つの違いはなんでしょうか?
わかりやすく比較してみようと思います。
住宅用蓄電池 | V2H+電気自動車 | |
---|---|---|
容量 | 約4~16kWh | 約12~100kWh |
コストパフォーマンス | × | 〇 |
補助金 |
なくなっていく方向 ※2020年有り |
常時あり ※2020年6月時点 |
停電時の切替 | 〇 |
△ ※機種による。傾向として。 |
移動 | 出来ない | 出来る |
電気自動車への充電 | 使っているもの | 倍速 |
電気自動車を蓄電池として考えるなら、1台で二役をこなせる電気自動車は、コストパフォーマンスに優れた製品と言えます。
太陽光発電と連携できるタイプの家庭用蓄電池の価格は90~200万円。
一方で、V2H対応の電気自動車の価格は190~270万円位なので、家庭用蓄電池とガソリン車を別々で購入するより費用を抑えられます。
また、電気自動車はガソリン車よりも燃費が良いので、燃料費も抑えることができます。
さらに、太陽光発電の余剰電力で充電できた分は、ガソリン代が浮いたことになり非常に経済的です。
V2Hを導入すると、充電時間の短縮やコスト削減などのメリットを得ることが可能です。
また、停電などの非常事態に備えられる点や、太陽光発電をより有効に活用できる点もV2Hのメリットとして挙げられます。
V2Hを導入することで得られる具体的なメリットは次の5つです。
V2HからEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド自動車)に充電する場合、家庭用のコンセントを使う場合と比べて短時間で充電できます。
一般的に、
V2HでEV・PHVに充電する時間は200ボルトの家庭用コンセントを使う場合の半分程度
です。
車に搭載されている蓄電池の容量によって完全に充電されるまでの時間は異なるものの、倍速充電となるため通常の充電時間よりも約半分の時間で充電できます。
V2Hと電気自動車があると、停電が起きたときも安心です。
地震や豪雨、落雷などにより、大規模な停電が発生する可能性があります。
停電の時間が長引くと、照明や空調設備が使えないため不便です。
また、夏場など暑い時期に長時間の停電が起きた場合、冷蔵庫や冷凍庫の中身が傷んでしまいます。
V2Hを通じた給電は電力会社とは系統が異なるため、
停電時にも電気を使用することが可能
です。
電気自動車に充電した電気を停電時の非常用電源として使えることが、導入のメリットとして挙げられます。
V2Hを導入すると、電気代を節約できるため経済的です。
電気自動車を使用していない間は電気自動車に充電し、その電気を必要なときにV2Hを通じて家の中で利用すれば、電気代を節約することができます。
電気自動車を家の駐車場に停めている場合に限るものの、V2Hを通じて給電すると日中の電気代を抑えられる点は大きなメリットとなるでしょう。
一般的な家庭用の蓄電池と比べて、電気自動車の電池容量は大きく、電化製品を長時間使用することが可能です。
家庭用の蓄電池は、4~12kWhの容量で設計されています。
一方、電気自動車に搭載されている蓄電池の容量は10~40kWhです。
電池容量がより大きな電気自動車ほど、より長い時間電化製品を連続して使用できます。
V2Hの種類に関わらず、V2Hを導入することで太陽光発電で発生した余剰電力を活用することが可能です。
太陽光発電で余剰電力が生じた場合にV2Hから電気自動車へ充電し、充電が完了した時点で売電に振り分けるなどの設定ができます。
太陽光発電で作った電気を無駄なく活用できる ことが、V2Hを導入するメリットです。
V2Hにはさまざまなメリットがあるものの、導入によるデメリットもあります。
場合によってはV2Hを導入できない可能性もあるため、デメリットについて予め理解しておくことが大切です。
ここでは、家庭でV2Hを導入する前に知っておきたい3つのデメリットを解説します。
電気自動車のバッテリーに限らず、蓄電池は充電と放電を繰り返すことで劣化する傾向があります。
V2Hを導入すると電気自動車のバッテリーを走行以外でも使うため、充放電の回数が多くなります。
度重なる充放電によってバッテリーが劣化すると最大容量が減り、こまめな充電が必要です。
電気自動車のバッテリーをできるだけ長く使用するためには、充放電の回数を押さえることがポイント
また、電気自動車のバッテリーは最大容量の20~30%程度まで使ってから充電すると、劣化を極力抑えることが可能です。
そのため、電気の残量に注意して電気自動車の充電を行えば、V2Hによるバッテリーの劣化を緩和できます。
導入時に高額な初期費用がかかる点も、V2Hのデメリットです。
特に、V2Hの機器を設置するための工事費は見落とされがちなポイントですが、比較的高額となりやすい点にも注意しなければなりません。
V2Hの導入で電気代などが削減できるとは言え、高額な初期費用のせいで元も子もなくなる可能性も・・・
電気代の節約など経済的なメリットを重視する方は、初期費用と削減できるコストのバランスを確認したうえでV2Hの導入を検討しましょう。
V2Hを導入する場合、適切な広さの設置スペースが必要です。
電気自動車を駐車するスペースだけでなく、V2Hの機器本体を設置する場所も求められます。
また、
V2Hの機器本体は自動車の充電口から数メートル以内に設置する必要があります。
スペースにゆとりがあっても、V2Hの設置場所が自動車や家の建物から離れていると使用できません。
家から離れた場所に駐車場を借りている場合はV2Hを利用できない点に注意しましょう。
マンションやアパートなどの賃貸物件の場合も、敷地内に機器を設置できないためV2Hを導入できません。
V2Hを導入するためには、
V2H専用機器と、V2H対応のEVまたはPHVが必要
です。
さらに、太陽光発電システムがあるとV2Hのメリットをフル活用できます。
各機材の概要は、下記の通りです。
電気自動車と家の分電盤を接続し、直流から交流に変換したうえで送電します。
このような制御を行うためには、「V2H専用機器」が必要です。
系統連系タイプのV2H専用機器には、電気の供給元を条件に応じて振り分ける機能が備わっている場合もあります。 また、蓄電池機能が追加されているV2H専用機器なら、V2Hの本体に電気を溜めておくことが可能です。
V2Hを利用するためには、V2H専用機器が所有しているEVやPHVに対応しているかどうかが重要です。
対応していないEVやPHV・V2H専用機器同士では、V2Hを通じて家の中に給電することができません。
また、V2H専用機器の機種によって接続できるEVやPHVが異なるため、導入時に確認が必要です。
V2Hが対応している主なEVやPHVの例を以下に紹介します。
自動車メーカー | 車種の例 |
---|---|
日産自動車 |
・リーフ ・e-NV200 ・アリア ・サクラ |
三菱自動車 |
・アイ・ミーブ ・ミニキャブ・ミーブバン ・ミニキャブ・ミーブトラック ・アウトランダーPHEV ・エクリプスクロスPHEVモデル ・ekクロスEV |
トヨタ自動車 |
・プリウスPHV ・MIRAI(FCV) ・bZ4X |
本田技研工業 |
・Honda e ・SOLTERRA |
車種によっては一部の年式しかV2Hに対応していない場合もあるため、事前に確認しましょう。
V2Hの導入に必要となるコストには、V2H機器本体の購入費用と工事費用、所有していない場合はV2H対応の電気自動車を購入する費用が含まれます。
機器本体の購入費用 |
40万~100万円
が目安です。 スマートフォンによる操作が可能なモデルや、保証期間が長いモデルなどは機器購入費用が高くなります。 |
---|---|
V2H機器の設置工事費用 |
20万~40万円
が目安です。 工事費用は設置するV2Hの機種や配線の長さ、設置場所の状況などによって異なります。 また、太陽光発電設備と接続する場合は工事費用が高くなる傾向です。 法人の場合は、配線が長くなったり、回路を分けたり図面を作成したりする必要があるため、80万くらいまでが目安となります。 |
V2H導入費用の総額は、おおよそ100万円前後
と言えるでしょう。
しかし、導入する機種や工事内容などによってコストが異なるため、V2Hの導入費用にはある程度の幅があります。
また、V2H機器本体は購入だけでなく、レンタルによる定期利用も可能です。
V2Hの機器を定期利用する場合は、月額1万~2万円のレンタル料がかかります。
V2Hの導入には高いコストが発生するものの
国・自治体の補助金を活用すると経済的な負担を軽減することが可能
です。
2021年度に国・自治体から提供された補助金として、下記のような制度が挙げられます。
補助対象 | 電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車の購入費の一部 | |
---|---|---|
充放電設備、外部給電器の購入費および工事費の一部 | ||
補助対象者 | 「電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車」と「充放電設備、外部給電器」を同時に購入する個人 | |
補助上限額 | 電気自動車 | 上限60万円 |
プラグインハイブリッド車 | 上限30万円 | |
燃料電池自動車 | 上限250万円 | |
充放電設備の設備費 | 1/2補助の上限75万円 | |
充放電設備の工事費 | 上限40万円 | |
外部給電器の設備費 | 1/3補助の上限50万円 |
「災害時にも活用可能なクリーンエネルギー自動車導入事業費補助金」は
経産省指定の条件に該当する車両や設備を購入する際に利用できる補助金制度
です。
使用者本人名義であれば、リース契約についても申請できます。
ただし、車両や設備の活用状況に関するモニタリング調査への参加が必須条件です。
また、国が実施する他の補助金と重複して利用することはできません。
補助対象 | 電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車の購入費の一部 | |
---|---|---|
充放電設備、外部給電器の購入費および工事費の一部 | ||
補助対象者 | 「電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車」を購入する個人、民間事業者、地方公共団体など | |
補助上限額 | 電気自動車 | 上限80万円 |
プラグインハイブリッド車 | 上限40万円 | |
燃料電池自動車 | 上限250万円 | |
充放電設備の設備費 | 1/2補助の上限75万円 | |
充放電設備の工事費 | 上限40万円(個人)、上限95万円(法人など) | |
外部給電器の設備費 | 1/3補助の上限50万円 |
「再エネ電力と電気自動車や燃料電池自動車等を活用したゼロカーボンライフ・ワークスタイル先行導入モデル事業」は、
要件を満たす車両の購入時に利用できる補助金制度
です。
個人だけでなく、民間事業者や地方自治体なども申請できます。
ただし、法人などの場合は1事業所あたり10台が補助対象の上限です。
また、アンケート調査やモニター調査への協力が必須条件となっています。
助成対象 | 電気自動車・プラグインハイブリッド自動車用V2H本体購入費用の一部 |
---|---|
助成対象者 | 東京都内に住所を有する個人、左記とリース契約を締結したリース事業者など |
助成額 | 助成対象経費の1/2、上限30万円 |
「電気自動車等の普及促進事業(V2H)」は
指定の要件を満たすV2H機器を購入する際に利用できる東京都の助成金制度
です。
東京都内に住む個人や、対象者とリース契約を締結したリース事業者などが申請できます。
ただし、機器の設置日から申請受付日までの期間が1年以内で、都内の戸建て住宅で使用されていることが必須条件です。
ここで紹介した国や自治体の補助金は、年度によって条件が異なる場合があります。
また、予算の上限に達した時点で募集が締め切りとなる可能性があるため、利用時は早めに手続きを行いましょう。
V2H機器はさまざまなメーカーから販売されています。
国内の主要なメーカーはニチコン、デンソー、東光高岳の3社です。
メーカーによってV2H機器の価格や機能、保証期間などが異なります。
国内主要メーカー3社が販売している代表的な製品について比較してみましょう。
ニチコンは高性能で低価格のV2H機器「EVパワー・ステーション」を販売しています。
系統連系である点や、倍速充電機能が付いている点などがEVパワー・ステーションシリーズの特徴です。
ニチコンの代表的なV2H機器として、次の3つが挙げられます。
型式 | VCG-663CN3 |
---|---|
希望小売価格(税別) | 398,000円 |
機器タイプ | 系統連系 |
送電タイプ | 特定負荷型 |
定格電圧(放電部・自立出力時) | AC101V |
AC出力電力(放電部・自立出力時) | 3kVA未満 |
サイズ(幅×奥行×高さ) | 809mm×337mm×855mm |
重量 | 88kg |
保証期間 | 2年間 |
EVパワー・ステーション(スタンダード)は、シリーズの中で最も安い製品です。
安価でありながらV2Hに必要な基本的な機能を備えているため、コストを抑えたい方に向いています。
系統連系のため、電気自動車から給電中に電力会社や太陽光発電の電気を同時に使用することが可能です。
ただし、停電時に電気自動車に充電する機能は付いていません。
また、保証期間はほかのモデルより短い2年間です。
EVパワー・ステーション(スタンダード)は本体のスイッチで操作できます。
操作状況やデータは本体に付いている7セグ表示器で見ることが可能です。
型式 | VCG-666CN7 |
---|---|
希望小売価格(税別) | 798,000円 |
機器タイプ | 系統連系 |
送電タイプ | 全負荷型 |
定格電圧(放電部・自立出力時) | AC202V |
AC出力電力(放電部・自立出力時) | 6kVA未満 |
サイズ(幅×奥行×高さ) | 809mm×337mm×855mm |
重量 | 91kg |
保証期間 | 5年間 |
EVパワー・ステーション(プレミアム)には、スタンダードモデルよりも充実した機能が備わっています。
系統連系のため複数の電源と同時に使用することが可能です。
また、自立出力時の定格電圧が202Vのため、家庭で200Vのエアコンなどが設置されている場合も利用できます。
スタンダードモデルと異なり、
停電時にも太陽光発電からの電力を電気自動車に充電できるため、停電が長引いた場合も安心
です。
保証期間は5年間に設定されています。
EVパワー・ステーション(プレミアム)は本体のスイッチだけでなく、スマートフォンの専用アプリからも操作が可能です。
スマートフォンから遠隔操作ができるため、室内に居ながら充放電のスタート時間などを設定できます。
型式 | VCG-666CN7K |
---|---|
希望小売価格(税別) | 1,707,000円 |
機器タイプ | 系統連系 |
送電タイプ | 全負荷型 |
定格電圧(放電部・自立出力時) | AC202V |
AC出力電力(放電部・自立出力時) | 6kVA未満 |
サイズ(幅×奥行×高さ) | 809mm×337mm×855mm |
重量 | 91kg |
保証期間 | 5年間 |
EVパワー・ステーション(プレミアムPlus)は
プレミアムモデルに無停電電源装置が搭載された製品
です。
無停電電源装置は小さなデスクトップパソコン程度の大きさで、プレミアムモデルとほとんど同じスペースで設置できます。
無停電電源装置は、停電が発生してから約2時間電気を供給することが可能です。
V2H機器部分の操作方法はプレミアムモデルと同じで、本体のスイッチやスマートフォンの専用アプリから操作できます。
デンソーは自動車部品業界の大手メーカーです。
ニチコンのEVパワー・ステーションと同じスペックを持つ機器をOEMで販売しています。
EVパワー・ステーションの機能に加えて、デンソー製の別機器と連携できる機能が備わっている点が特徴です。
型式 | DNEVC-D6075 |
---|---|
希望小売価格(税別) | オープン価格 |
機器タイプ | 系統連系 |
送電タイプ | 全負荷型 |
定格電圧(放電部・自立出力時) | AC202V |
AC出力電力(放電部・自立出力時) | 6kVA未満 |
サイズ(幅×奥行×高さ) | 809mm×337mm×855mm |
重量 | 91kg |
保証期間 | 5年間 |
V2H-充放電器は系統連系のV2H機器で、電力会社や太陽光発電など複数の系統と電気自動車からの給電を同時に使用できます。
また、停電時に電気自動車を充電することも可能です。
機器本体のスペックはニチコンのEVパワー・ステーション(プレミアム)と同じであるため、スマートフォンからの操作に対応しています。
デンソー製HEMSと連携できる点が、V2H-充放電器の特徴です。
HEMSとはHome Energy Management Serviceの略称で、家庭内のエネルギー使用量を把握して最適化する仕組みを表します。
V2H-充放電器とデンソー製HEMSを連携すると、
過去の発電量や電力プラン、翌日の天気予報などをもとに太陽光発電の余剰電力を予測することが可能
です。
太陽光発電を有効活用し、電気代を節約したい方にV2H-充放電器が向いています。
東光高岳は電力インフラ向けの配電設備や通信設備などを販売しているメーカーです。
電気自動車向けの機器として、V2Hや急速充電器を販売しています。
型式 | CFD1-B-V2H1 |
---|---|
希望小売価格(税別) | オープン価格 |
機器タイプ | 非系統連系 |
定格電圧 | AC202V |
AC出力電力 | 連続3kVA、短時間(2分以内)6kVA |
サイズ(幅×奥行×高さ) | 580mm×310mm×742mm |
重量 | 80kg |
保証期間 | 1年間 |
SmanecoV2Hは非系統連系のV2H機器です。
停電が発生しても電気自動車に溜めていた電気を使用することができ、
停電時用にあらかじめ使用する電気製品を決定していなくても、最大3kWまでの電気製品を家で使用することができます。
SmanecoV2Hは非系統連系でありながら、太陽光発電から電気自動車への充電に対応しています。
ただし、停電時における太陽光発電からの充電には対応していません。
本体に付いている液晶パネルからSmanecoV2Hを操作できます。
また、リモコンのオプションを付けると、専用タブレットから遠隔操作も可能です。
V2H機器はメーカーや製品の種類によってスペックや価格、保証内容などが異なります。
そのため、V2Hを快適に利用するには、自分の状況に適した機器を選ぶことが重要です。
ここでは、最適なV2H機器を選ぶためにチェックするべきポイントを紹介します。
V2H機器を選ぶ際は、本体や付属機器のサイズを確認することが重要です。
駐車場のスペースにゆとりがない場合は、V2H機器を設置できない可能性があります。
また、本体のサイズだけでなく、充電ケーブルの長さもチェックするべきポイントです。
駐車場から分電盤までの距離が遠い場合、短い充電ケーブルでは届きません。
駐車場の広さや電気自動車の大きさ、V2H機器の設置スペースの広さなどを測ったうえで、適切なサイズの製品を選びましょう。
V2Hの本体価格はメーカーや機種によって異なります。V2H機器を導入する際は、設置工事費用なども必要です。
そのため、導入コストを抑えたい場合は、本体価格が安い製品を選ぶことがポイントとなります。
自治体によっては、特定の条件を満たすV2H機器を購入する際に補助金の利用が可能です。
補助金の利用可否も踏まえて、予算内で購入できる製品を選びましょう。
家庭で太陽光発電設備を設置済みの方には、複数の系統を同時に利用できる系統連系のV2H機器が向いています。
一方、電気自動車とV2Hだけを使用したい場合は、非系統連系タイプが適当です。
V2Hの送電タイプには、特定負荷型と全負荷型の2種類があります。
特定負荷型とは、停電時にV2Hを通じて給電する回路を予め決めておく送電タイプです。
冷蔵庫や照明など、家の中にある一部の機器に給電できます。
また、停電時の回路にコンセントを含めておくと、延長ケーブルで任意の家電を使用することが可能です。
一方、全負荷型では家の中にあるすべての回路に給電できます。
長コードなどを用意せず、停電時にも電気を使える点が全負荷型の特徴です。
ただし、コンセントに接続されている家電があると待機電力を消費してしまうため、使っていない家電はプラグを抜いておく必要があります。
停電時にも家全体で電気を使いたい方には、全負荷型のV2H機器が適当です。
必要最小限の家電が使えれば問題ない場合は、特定負荷型が向いています。
保証期間の長さも、V2H機器を選ぶ際のポイントです。
一般的に、保証期間はV2H機器が不具合なく使える期間に設定されています。
そのため、保証期間が長い製品は寿命も長い傾向です。
また、保証期間だけでなく、保証の内容も確認する必要があります。
メーカーによって内容が異なるため、手厚い保証が受けられる製品を選びましょう。
V2H機器の操作パネルは、機器本体に付いている場合と、室内に設置できる場合があります。
V2H機器を操作する頻度は高くないものの、停電時には切り替えなどの操作が必要です。
操作パネルが機器本体のみに設置されている場合、停電時に家の外に出て操作しなければなりません。
豪雨などで停電した場合は、室外で機器本体を操作する際に危険が伴います。
そのため、安全性や利便性を重視したい場合は、室内で操作できるタイプの製品が適当です。
スマートフォンの専用アプリで操作できる製品では、稼働状況もわかりやすく確認できます。
V2Hを導入する際は、流れを予め知っておくとスムーズです。
V2Hを導入するまでには次のようなステップが含まれます。
ステップ(1) | どのようなV2H機器が適しているか調べる |
---|---|
ステップ(2) | V2Hを取り扱う業者を選び、見積りを依頼 |
ステップ(3) | 業者による現場調査と工事日の決定 |
ステップ(4) | 工事契約、V2Hの利用に必要な各種申請 |
ステップ(5) | V2Hの導入工事開始 |
導入までには少なくとも1か月間程度の期間が必要です。
また、導入するV2H機器の在庫状況によってはさらに時間がかかるケースもあります。
V2Hを導入するまでに必要な各ステップの詳細は次の通りです。
まずは、自分のニーズに合いそうなV2H機器について情報収集を行いましょう。
V2H機器は家電量販店などで一般販売されていません。
そのため、V2H機器を導入する際は、工事も請け負う業者から購入する必要があります。
業者によって取り扱うV2H機器のメーカーや種類はさまざまです。
まずはV2H機器を選び情報収集することで、希望のV2H機器を取り扱っているメーカーが絞り込めます。
V2H機器のスペックや特徴は、
各メーカーの公式サイトやカタログで確認することが可能
です。
業者に相談したものの適切なV2H機器がなかったという事態を避けるため、予め情報収集を行いましょう。
導入したいV2H機器の候補が決まったら、依頼する業者を選定します。
業者を選定する際は、希望するV2H機器を取り扱っているかどうかを確認しましょう。
V2H機器の設置工事費は、業者によって異なります。
そのため、正式に購入する前に見積りを依頼することが重要です。
同じ機器を導入する場合であっても、業者によって導入コストが大きく異なる可能性があります。
見積りを比較することにより、適正な価格でV2H機器の導入が可能
です。
また、V2H機器導入にかかる料金の支払いタイミングは、業者や支払い方法によって異なります。
利用できる支払い方法などを予め確認したうえで業者を選びましょう。
V2H機器の設置場所や配線経路を決めるためには、業者が現場調査を行う必要があります。
機器を設置するスペースの有無や、家から駐車場までの距離などが主な確認事項
です。
また、太陽光発電を利用している場合はその状況もチェックの対象となります。
現場調査の打ち合わせが終了したあとに、V2H機器の設置工事日を決定することが一般的です。
現場調査でV2H機器の導入に問題がなければ、工事契約を結びます。
V2H機器を家庭で使用するためには、各種申請が必要
です。
一般的に、申請に必要な作業は業者が代行します。
太陽光発電が設置されていない家では電力申請が必要で、申請期間は1か月~2か月が目安です。
太陽光発電が設置されている場合は、事業計画変更申請も必要なため、5か月~6か月かかる場合があります。
各種申請が完了すると、V2Hの導入工事を始めることが可能です。
導入工事の完了後は、電気自動車から家への給電や、太陽光発電から電気自動車への充電が可能となります。
2022年9月時点で、V2H機器は需要の高さに対して供給が滞っています。
主な要因には、以下の2点が挙げられます。
・【要因1】 国からの補助金の給付によるV2H需要の向上
・【要因2】 新型コロナウイルスの感染拡大、ビットコインのマイニング需要の発生等による半導体不足
NeV(一般社団法人次世代自動車振興センター)のHP
にも、V2H機器の納期長期化の注意のお知らせが掲載してあることから、V2H機器の納期遅れ問題は深刻です。
V2Hを購入したい方は、早めの導入検討と、V2H機器の予約をおすすめします。
V2H機器の導入したい方には、 数多くのV2H機器を取り扱っている「エネタウン」がおすすめ です。
「エネタウン」ではニチコンやデンソー、日東エルマテリアルなどのV2Hを導入できます。
また、Webサイトに掲載していない商品であっても、お問い合わせいただければほとんどのV2Hを導入可能です。
Webサイトに記載の価格には、V2Hの設置工事や配線工事などの費用も含まれます。
クレーン車が必要な場合や、屋根上で作業が発生する場合など、設置場所の状況によっては追加費用がかかる可能性があります。
追加費用がかかる場合は、現地調査後の見積りでお伝えし、納得いただいてから導入を進めるためご安心ください。
また、すでに他社のV2Hで見積りをお持ちの場合、同じ商品を可能な限り安価で提案することも可能です。
相見積りをご希望される方は、エネタウンのお問い合わせフォームから現在の見積り情報をお知らせください。
どのような機器を導入するべきかわからない場合は、専門知識のアドバイザーがサポートいたします。
特に重視したいポイントや設置スペース、ご予算に応じてV2H機器を提案できる点がエネタウンの特徴
です。
自分にぴったりのV2H機器を導入したい方は、ぜひエネタウンをご利用ください。
エネタウンでは、来年度(令和5年度)のCEV補助金について予約を受付中です。
V2Hの購入を検討されている方は、ぜひ早めにエネタウンにご相談ください。
補助金を最大限に活用して、オトクにV2Hを導入しましょう!
V2Hを導入すると、電気自動車に蓄積された電気を家庭で利用できます。
EV・PHVの充電時間を短縮できることや、電気代を削減できることなどがV2Hを導入するメリットです。
一方、電気自動車のバッテリーが劣化する点や、初期費用の高さなどがV2Hのデメリットとして挙げられます。
V2Hを導入する際は、しっかりと比較検討し家庭の状況に適した機器を選ぶことがポイントです。
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