蓄電池辞書 蓄電池用語集

蓄電池に関する用語を判りやすく解説

放電

(ほうでん)

放電とは気体の中に電気が発生する現象の総称で、主なものとしては落雷や静電気がそれに当たりますが、電池を使って電気製品を動かすのも放電の一種です。

電池のプラス極とマイナス極とを動線で繋ぎ、その間に豆電球を入れると豆電球が点灯しますが、これはプラス極からマイナス極に電流が流れるからです。
これが電池における放電です。

電池は電解液に浸されたプラス極の金属とマイナス極の金属で構成されています。
この際、プラス極には電解液に溶けにくい金属、マイナス極には電解液に溶けやすい金属が用いられており、この特性を利用して放電を発生させます。

電解液に溶けやすいマイナス極の金属は化学反応によって電解液に溶けるとイオン化するのですが、陽イオンは電子が少ない状態のため電子が余ることになります。
この行き場のない余った電子がプラス極まで流れ込んで電気を発生し放電するというわけです。

また電池は使用しなくても時間の経過とともに電池容量が減っていきます。
これは使用していなくても電池内部では常に化学変化が起こっているためです。
これを自己放電と呼ぶのですが、近年は技術の進歩によってこの自己放電を抑えることに成功しています。

一次電池ではリチウム乾電池やアルカリ乾電池、二次電池ではリチウムイオン電池などがそれに当たり、10年たってもJIS規格に規定された電池容量を維持できています。