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電気代だけじゃ選ばない時代へ。 「付加価値型新電力」3社の特典を徹底比較【2026年版】

電気×生活特典の世界観を表現した家族イメージ

電力自由化から10年が経ち、新電力の競争は新たなフェーズに入っています。かつては「地域の電力会社より料金が安い」ことが乗り換えの主な理由でしたが、最近は「電気代を払いながら生活全体をお得にできる」付加価値型プランへの注目が急速に高まっています。

ポイントが貯まる、動画が見放題になる、ホテルや遊園地が割引になる——そんな「電気以外の価値」をセットにした新電力プランが続々と登場しています。今回は2026年現在、特に注目度の高い付加価値型新電力3社のプランを、特典の内容・お得な人・注意点まで徹底的に比較します。

1. 付加価値型新電力とは?3つの特典タイプ

付加価値型新電力のプランは、大きく3つのタイプに分類できます。

【タイプ①】生活優待型(福利厚生型)

旅行・グルメ・レジャーなど暮らしのあらゆるシーンで使える優待・割引が付帯するタイプ。これまで大企業の社員が会社の福利厚生として利用してきたようなサービスを、電気の契約をきっかけに個人で使えるようになるのが特徴です。ポイント還元と違い、「使った瞬間に実額で節約できる」のが最大の強みです。

【タイプ②】ポイント還元型

毎月の電気料金の支払いに連動して、楽天ポイントなどの共通ポイントが貯まるタイプ。日常的にポイントを活用している人ほど恩恵が大きく、光熱費の支払いをポイント活動の基盤にできます。入会特典として複数のギフトカードから受け取り先を選べるプランもあり、使い勝手の幅が広いのも特徴です。

【タイプ③】エンタメセット型

動画配信サービスや雑誌読み放題などのサブスクリプションが、電気料金とセットで利用できるタイプ。単体で契約すると月額数百円〜1,000円以上かかるサービスが実質無料になるため、既にそのサービスを利用している方には電気代の節約と同じ効果をもたらします。

今回紹介する3社は、それぞれこの3タイプをひとつずつ担う構成になっています。自分のライフスタイルに合ったタイプがどれかを意識しながら読んでみてください。

2. 比較3社の特典早見表

会社名 プラン名 特典タイプ 主な特典内容
Japan電力 ベネフィットプラン 生活優待型 ベネフィットステーション(140万件優待)使い放題
伊藤忠エネクス TERASELでんき ポイント還元型 楽天ポイント還元+入会特典2,000円分(選択式)
コスモ石油 コスモでんき セレクト エンタメセット型 Leminoプレミアムまたはdマガジンが無料

※ 各プランの詳細な契約条件・解約金については各社公式サイトをご確認ください。

3. ① Japan電力「ベネフィットプラン」——福利厚生140万件が使い放題

どんなプラン?

Japan電力は電力自由化以降、全国(沖縄・離島除く)に安定供給を続ける新電力事業者です。電気の品質・供給体制は一般送配電事業者が管理する送配電網を使用するため、大手電力会社と変わりません。「新電力は停電しやすいのでは?」という心配は不要です。

Japan電力が2026年に開始した「Japan電力 ベネフィットプラン」は、電気の契約に国内最大級の総合福利厚生サービス「お財布サポートbyベネフィット・ステーション」がセットになったプランです。

ベネフィット・ステーションとは
運営企業と規模

株式会社ベネフィット・ワン(第一生命グループ)が運営するサービスで、旅行・グルメ・レジャー・育児・フィットネスなど暮らしのあらゆるシーンをカバーする140万件以上の優待が、会員であれば何度でも使い放題です。

企業採用実績

導入企業は約18,100団体・会員数は約1,220万人にのぼり、上場企業の約半数が社員の福利厚生として導入しているサービスです。通常、このサービスは企業が法人契約して社員に提供するもので、個人が単独で加入することはできません。Japan電力のベネフィットプランは、電気契約とセットにすることで勤め先に関係なく個人が利用できる、非常に希少な手段のひとつです。

ベネフィットステーション導入実績

導入企業
18,100団体
会員数
1,220万人
上場企業の
約半数が導入
具体的にどれだけ割引になる?

このプランの最大の特徴は、ポイント還元や一時的なキャッシュバックではなく、実際に使うたびに具体的な金額が割引される点です。以下はその一例です。

割引事例
レジャー

横浜・八景島シーパラダイスのワンデーパス(水族館4施設+アトラクション)がおとな通常5,700円のところ5,100円(600円引き)、サンリオピューロランドではWeb申込でデイeパスポートが当日窓口料金より500円OFFになります。家族4人で八景島へ行けば1回で2,400円の節約になる計算です。

グルメ

全国の直接提携飲食店27,000店舗以上で、各種割引が受けられます。浅草ビューホテル スカイグリルビュッフェのランチ・ディナービュッフェが10%OFF。松屋のテイクアウトでは、牛めし各サイズ50円OFFクーポンも利用可能です。

旅行

全国各地のホテルで室料50%OFFのオリジナルプランが用意されており、京王プラザホテル札幌の会員価格帯は1室11,680円〜から、海外パッケージツアーはWeb申込で旅行代金より5%OFFが適用されます。

レジャー施設イメージ
ホテル・旅館イメージ
その他

フィットネスクラブの割引、資格取得・学習サービスの優待、映画・カルチャーイベントの割引など、暮らし全般をカバーする優待が揃っています。

試算:家族4人・月1回外食+年1回旅行+年2回レジャーの場合

外食割引(月1回/浅草ビューホテルビュッフェ 10%OFF・4人分想定)× 12か月 約 9,600円
旅行・宿泊割引(年1回/ホテル室料50%OFFプラン想定) 約 15,000円〜
レジャー(年2回/八景島シーパラダイス 家族4人:600円×4人×2回) 約 4,800円
年間節約額の目安 約 30,000円以上

※ 外食割引はビュッフェ利用料の目安単価をもとに算出。宿泊割引はお財布サポートbyベネフィット・ステーション掲載のホテル室料50%OFFプランを参考に試算。実際の節約額は利用頻度・施設・人数によって異なります。

こんな人に向いている

子どもがいるファミリー層で、レジャーや外食・旅行の機会が多い家庭に特に向いているプランです。また、中小企業や個人事業主・フリーランスとして働いていて「大企業の社員みたいな福利厚生が欲しい」と感じたことがある人にとっても、電気の乗り換えをきっかけにその環境を手に入れられる数少ない選択肢です。

特定のポイントやサービスに縛られず、「使えば使うほどお得が積み上がる」仕組みのため、月に1〜2回でも優待を活用できれば、一般的なポイント還元型プランよりも実質的な節約効果が大きくなるケースが多いです。月換算で見ると、外食1回+週末のレジャー活用だけでも月2,000〜5,000円相当の節約になるシナリオも十分に現実的です。

注意点

このプランは2年間じっくり使い続けることで特典の恩恵を最大化する設計になっています。契約期間は24か月で、期間内に解約する場合は解約違約金が発生します(残月数×500円、最大12,000円)。長期的に優待を積み上げていく前提で申し込むと、コストパフォーマンスが最も高まります。また、他社電力からの切り替えが前提で、クレジットカード決済限定です。提供エリアは全国(沖縄・離島除く)。

4. ② TERASELでんき——楽天ポイント還元+選べる入会特典

どんなプラン?
TERASELでんき サービスイメージ

伊藤忠エネクスグループのTERASELでんきは、毎月の電気料金200円ごとに1ポイントの楽天ポイントが貯まるポイント還元型新電力です。楽天経済圏を活用しているユーザーにとって、電気代の支払いをそのままポイント活動に組み込める点が魅力です。

加えて、乗り換え時の入会特典として楽天ポイント・PayPayポイント・Amazonギフトカード・Apple Gift Cardなど6種類の中から1つを選んで受け取れる特典(2,000円相当)を提供しています。自分が普段使いしているサービスのギフトカードを選べるため、楽天ユーザー以外にも使いやすい設計です。供給エリアは沖縄電力エリアを除く全国です。

こんな人に向いている

楽天市場・楽天カードを日常的に使っていて、楽天ポイントをまとめて貯めたい人に最も向いています。電気代の支払いも楽天ポイントの積み上げ先にすることで、ポイント活動の効率を高められます。また、入会特典で受け取れるポイントを好きなサービスに充てたい人にも使いやすいプランです。

注意点

楽天ポイントの還元は200円につき1ポイント(還元率0.5%)とそこまで高くないため、使用量が少ない家庭では恩恵が限定的です。ファミリー世帯のように電気使用量の多い家庭のほうが積み上げ効果を感じやすいでしょう。1年間の契約期間がありますが、解約金の設定はありません。

5. ③ コスモでんきセレクト ——動画・雑誌見放題がセット

どんなプラン?

コスモ石油マーケティングが運営するコスモでんきセレクトは、電気の契約に「Leminoプレミアム(動画配信)」または「dマガジン(雑誌読み放題)」のいずれかを無料でセット利用できるエンタメ型プランです。

セット対象サービス
Leminoプレミアム

NTTドコモが提供する動画配信サービスで、国内外の映画・ドラマ・バラエティ・スポーツなど多数の作品を楽しめます。

dマガジン

最大1年分のバックナンバーを含む約1,300冊の雑誌が読み放題のサービスです。これらを通常利用すれば月額580円〜1,000円前後の費用がかかりますが、セレクトプランであれば追加料金なしで利用できます。

Leminoプレミアム
dマガジン

なお、コスモでんきには「ポイントプラス」プランもあり、こちらは月間利用金額に応じてdポイントが1〜5%還元される仕組みです。

こんな人に向いている

すでにLeminoプレミアムやdマガジンを利用していて、月額費用を実質節約したい人に向いています。「ポイントの管理が面倒」という人でも、エンタメ費用の節約というわかりやすい形で恩恵を受けられます。コスモ石油グループという大手ブランドの安心感も選択理由のひとつになるでしょう。

注意点

コスモでんき セレクトに含まれるLeminoプレミアムは、コスモでんき向けの特別提供のため、通常版と比べて作品数がやや少ない場合があります。また、このプランは電気料金そのものを大幅に下げるというよりも、エンタメサービスとのセット価値で評価するプランです。解約金については、Leminoコースは解約金なし、dマガジンコースは1年未満の解約で2,000円が発生する点に注意が必要です。

6. プランの選び方:あなたにはどれが合う?

3つのプランはそれぞれ「節約の実感の仕方」が根本的に異なります。選ぶ前に、自分がどの節約スタイルに近いかを確認しておきましょう。

「使うたびに実額で節約したい/家族が多い」 → Japan電力 ベネフィットプラン

テーマパーク・旅行・外食など生活の中でお金を使う機会が多いファミリー層に最も向いています。月1〜2回でも優待を活用すれば、ポイント還元やサブスク節約を上回る実質節約額になるケースも多いです。2年間プランのため長く使い続けることが前提ですが、裏を返せば2年間安定して特典の恩恵を受け続けられるということでもあります。

「楽天経済圏で生きている。電気代もポイントに変えたい」 → TERASELでんき

楽天市場・楽天カードをフル活用しているポイ活派に向いています。電気代の支払いも楽天ポイントの積み上げ先にすることで、ポイント活動の効率を高められます。1年契約ですが解約金なし、入会特典の受け取り先も自由に選べるため、乗り換えのハードルが低いプランです。

「サブスクを整理して、エンタメ費用を下げたい」 → コスモでんき セレクトプラン

毎月支払っているLeminoプレミアムやdマガジンの費用が実質ゼロになるため、すでに使っている人には明確な節約効果があります。Leminoコースは解約金なし、dマガジンコースは1年未満解約で2,000円かかりますが、いずれも気軽に試しやすいプランです。

7. まとめ

電力の選び方は、「料金の安さだけ」から「暮らし全体のコスパ」へと変わりつつあります。今回紹介した3社はそれぞれ異なる特典タイプで、ライフスタイルによって最適な選択肢が変わります。

向いている人 おすすめプラン 特典タイプ
節約しながら家族の楽しみも増やしたい人 Japan電力 ベネフィットプラン 生活優待型
楽天ユーザー・ポイ活派 TERASELでんき ポイント還元型
動画・雑誌サブスクを節約したい コスモでんき セレクト エンタメセット型

「毎月の電気代は、どこかに払うもの」——せっかく払うなら、自分のライフスタイルに合った付加価値がついたプランを選ぶことで、暮らし全体の節約につなげることができます。まずは今の生活を振り返って、自分にとって最も「使える」特典タイプがどれかを考えてみてください。

※本記事の情報は2026年3月時点のものです。各社の特典・キャンペーン内容は予告なく変更される場合があります。最新情報は各社公式サイトにてご確認ください。