蓄電池用語集
W
(わっと)
単位時間になされる仕事(すなわち工率、仕事率、電力、放射束など)の単位です。
固有の名称を持つSI組立単位で、英国の技術者・発明家ジェームズ・ワットの名にちなみます。
1Wは、毎秒1Jの仕事がなされる工率、同じ割合でエネルギーが伝達・消費される電力、放射束などに当たります。
電気工学の分野では、仕事率である電力は、以下の式で表されます。
『電力(Wワット)=電圧(Vボルト)×電流(Aアンペア)』
したがって、単位としては、W = V·A となります。
例えば、100 V の電圧がかかり、1 A の電流が流れている回路は、100 W の電力を消費します。
式に表すと以下のようになります。
『100 W = 100 V × 1 A』
電気器具の中ではkW(キロワット)の単位で表示されているものがあります。
1 kW = 1,000 Wなので、換算して算出できます。
たとえば1.5kWのホットプレートに流れる電流は15Aです。
台所で、ホットプレートと炊飯器と電子レンジを同時に使うと、アンペアブレーカーが落ちることがありますが、これは配線用遮断器に定められた規定電流量を超えたためです。
コンセントやテーブルタップなどは、安全の観点から使用できる電流量が定められています。例えば15Aまでと決まっている製品には、15A以上の電流を流してはなりません。
そのため、接続の前に各機器のワット数を調べ、それらが使う電流を合計して容量以下であることを確かめなければなりません。
また、日常生活ではワットが、光や熱の単位のように扱われることがあります。これはかつて家庭電気器具において、電力に注目されるのは白熱電球における消費電力であったことに起因します。
電球や電熱器を購入する場合、消費電力で光量や熱量の目安を付けることが多かったのです。