蓄電池辞書 蓄電池用語集

蓄電池に関する用語を判りやすく解説

ニッケル水素電池

(にっけるすいそでんち)

蓄電池の一種。NiMH電池とも呼びます。

ニッケルカドミウム電池の陰極のカドミウムの代わりに水素吸蔵合金(水素を吸蔵・放出できる合金)であるニッケル酸化物、陰極は水素吸蔵合金、電解液は水酸化カリウム液を用いて大容量、小型軽量化を図ったものです。

開発は1970年代から始まり、最初の使用は1977年アメリカ海軍の航法衛星です。元々は、高出力、高容量、長寿命の人工衛星のバッテリーとして開発が進められていました。当初はタンクに圧縮された水素を貯蔵していました。

現在はエネルギー貯蔵装置として人工衛星や宇宙探査機、国際宇宙ステーションに使用されます。また、ノートパソコンやハイブリッドカーのバッテリーにも使われています。
ニッケルカドミウム電池と比較して、電力容量が高いことや、カドミウムによる環境汚染を気にしなくて済むという利点があります。

同じ体積の場合、蓄電量はニッケルカドミウム電池の約二倍ほどになります。
また、大電力・大電流時の放電特性に優れる、単純な回路で充放電が可能、かなり安全性が確立されている、などの特徴があります。